#私たちは女性差別に怒っていい ⇒ 怒らなくてはいけない

アメリカでも日本でも、世界のどこでも、驚くニュースというのはあるものですが、

それでも、名門とされる医大で、女子受験者の点数だけを下げて合格者を少なく操作していたという話には目を疑いました。

そういうことをしよう、と考える、というところから、すでに自分には発想もないので、

それが彼らなりの理由や根拠があって行われていたという事実にショック。

割と知られた事実でもあったようだし、しょうがないんじゃない、と思っている卒業生や現役医師、関係者も多いという話で、日本という社会の、目に見えない闇の深さに、迷子になってしまいそうです。

医師65%「女子減点理解できる」 人材会社ネット調査

たまたま先日、医師をしている女性とのセッションがあったので、話題にしたのですが、

「あの大学だけではないんですよ」とサラリ。

彼女も、入試の面談で「女はすぐに妊娠してやめちゃうしねえ」と嫌味のように言われたとか。

大昔ではなくて、平成の話です。

働いていた病院でも、実際に妊娠しても仕事量の調整はなく、臨月寸前まで昼夜なく働かされ、子育てとの両立など、とても無理で、やむなく「フリーランス」のような形で、専門分野の仕事をしているようです。

女性医師の先輩方に、より厳しい方も多い様子で、「自分はやってきた」というプライドで若い人たちへも容赦ないとか。

ブラック企業の残業の多さを語るときにも、そんな発言がよく出たりしますよね。

まあ、差別には敏感に反応するアメリカも、かつてはこうだった時代もあったでしょう。

公民権運動が盛んになって法整備がされたのが、1964年。

それからも、もちろん様々に、現場レベルではあったわけですが、でも、皆、勇気を振り絞って声を上げて、怒って、立ち上がって、闘って。

何度も何度も繰り返して、草の根の運動が広がって、常識を塗り替え、長い時間をかけて人々の意識も変えて来たのだと思います。

だから、まずは「おかしい」と声を上げること。

ひとりの声が共鳴して共感を呼び、ふたりになり、三人になる。

一本の棒では折れやすくても、三本になれば、折れにくい、という言葉もあるように。

「え、何がいけなかったの?」と、気がつけない人もいるのだから、まずはこれ、おかしいですよ、と教えてあげることです。

私も今回、アメリカで家を買う体験をしてみて、家の購入ですら「公平」な扱いをしなくてはならない条例が存在することに感銘を受けました。

年齢、人種、性別、国籍、既婚、未婚、子どもの有無、障害などに関連して、家の売買を断ってはいけない、という「Fair Housing Act」という法律があるんですね。

上記のような層を、Protected Group(守られるべきグループ)という言葉で定義していて、

就職や雇用では厳しく実用されていて、私も経営者として常に最新事情を理解し、実践してきましたが、家の賃貸、購入などの面でも厳しく適用されているとは驚きだったのです。

英語ですが、こちらに細かくあるので、興味ある方はどうぞ。
⇒ Protected Group/Class

諦めて、声を失ってしまうと、何も変わってはいきませんよね。

皆が黙って我慢している社会は、とても悲しい現実を助長していきます。

怒りを見せるのは、恥ずかしいことではないのです。

権利の主張は、はしたないことではないのです。

#差別に怒っていい 減点問題、感情のふた外す女性たち