助走が長い日本人、助走が短いアメリカ人

さすがアメリカ人、やること早い!

私は、2009年の10月と2010年1月の2回に分けて、NLPのマスタープラクティショナーの資格を取得しました。

ラスベガスとサンディエゴ、2箇所で行われた15日間の合宿授業の、前半だけ、と後半だけ、という変化球な参加の仕方をしたわけです。

単純に、ラスベガスの回に参加するときに、15日間ぶっ続けで会社を休むのは気が引けたから、というだけのことで、強行すればできちゃったはずですが、ま、弱気な雇われ社長ということで…(苦笑)。

その資格講座、卒業生は何度でもリピート参加が無料、ということで、9年10月の回ですでに卒業した仲間たちが、10年1月にオブザーバー参加していまして、嬉しい再会となりました。

しかし驚いたことに、彼らはもうその資格を使って、コーチ、カウンセリング的な商売を始めていたんです! それも卒業と同時に、すぐに動いていた…。

さすがアメリカ人、やること早い。なんとかなるだろう、という根拠のない楽観主義の塊みたいな方々が多いので(笑)、走りながら考える、が身についているのです。

やってみなきゃわかんないことだらけだし、と、実際、その時にも彼らが口々に言ってました。

はい、その通り…(汗)

助走の短さに加えて、柔軟性も抜群

そして、始めて3ヶ月にして、「自分のターゲットはこう思ってたけど、実は○○だから、やっぱりこっち側にシフトしているんだ、最近は」とか、ナマな情報を教えてくれるわけです。

こうするといいよ、ああするといいよ、と、経験した人にしかわからない、すぐに使える役立つ生きた知恵を惜しみなく共有してくれます。

彼らの様子をあらためて観察してみて、「助走」の短い、すぐやる人たちって、学びを得るのも早いし、そこから軌道修正していく柔軟性もお見事だなあ、と感心しました。

私が実際にそろそろやらねばとスタートしたのは、それから4年後。それもソフトスタート、みたいな遠慮した感じで、本格スタートは、さらに1年後のことでした。

アメリカ人クラスメートとの間には、実に5年の開きがあります。

この年月、自分なりには意味があったし、別に後悔はないわけなのですが、やろうとしたときには習ったことはすっかり忘れていて(笑)、あらためて教材をイチから読み直し、細かく取っておいたメモを引っ張り出して四苦八苦。

ああ、こうやって、すぐに使わない人は資格貧乏になっていくんだな、と納得した次第です…(苦笑)。

準備と言いつつ、本当は時間稼ぎになってないか?

助走が短いって、大事です。現実の世界で、長い助走が高いジャンプを生むなんて理論はどこにもありません。とりあえず飛んでみたら、飛べちゃうのかもしれない。

いや、その時に飛べる高さ、飛べる距離だけ、とりあえず飛んでみればいい。そして、「飛ぶこと」の感触を掴み、恐怖心に慣れ、返ってきた反応を確かめて、次のジャンプに活かす。

そうやって、徐々に高く飛べるようになるし、正確に狙えるようになるし、いつしか筋力もついて何度でも繰り返せるようになっていくのでしょう。

準備している、というと聞こえはいいけれど、本当はただ時間稼ぎしてないか?

その問いに対して、うまく返答ができずにモゴモゴしてしまう人も多いでしょう。助走のふりをしている間は「夢見る期間」で楽しいものだし、傷もつかずに済みますからね。

助走なしで飛べるタイプの人はいいけれど、そうでない人は、「とりあえず飛んでみろ」と後ろからドンと背中を押してくれる存在がいると、きっと心強いのでしょう。

私のお客さまのほとんどが感謝の言葉に書いてくれるのが、「背中を押してもらえました」というひとこと。

やっぱりそのことで、結果が出るスピードに大いに違いが出るものなんですよね。でないと、始めない内に人生、終わってしまう人も多いのです。

強弱つけながら、緩急織り交ぜながら。背中を押す力にも、技の磨きをかける毎日です。