ロサンゼルスの地下鉄初体験。とても便利なシステムだが要改善

Metro LA

ロサンゼルスのダウンタウンを舞台に走る「ニューイヤーレース」のゼッケン受け取りと、本番と、2日間にわたってビバリーヒルズからダウンタウンまで行かねばなりませんでした。

駐車場はメチャクチャ高いし、いつも迷子になるし(自分の問題・苦笑)、混雑するかもしれないし、大会側がすすめているバスや電車での移動をトライしてみることにしました。

調べてみたら本当に簡単。一本道をずーっと横に行けば良いだけなので、とぼとぼバスで行っても40分くらいなものでした。夜になって道が空けばもっと早い。ぼーっと車窓から街を眺めている間にアッという間に着いてしまう印象でした。

⇒ ゼッケンを受け取りに行った時のブログエントリはこちら

でも当日のことをいろいろ調べていたら、道路封鎖があるので、バスがスタート地点まですんなり行けるのかどうか、やや微妙。

さてさて、どうするか、電車の可能性は…?と見てみたら、あ、なんだ、地下鉄の駅の真上がスタート地点じゃない、と気が付きました。

残念ながら電車は今現在は家の前まで届いていなくて、2023年まで待たないと拡張されないのですが、途中までバスで行って、そこから電車に乗り換えたら、グンと早く着くことが判明しました。

そこで、ロサンゼルスで電車初体験です。

シアトルでもポートランドでも、電車の旅は楽しくて、皆が気軽に明るく乗っているので、日本の感覚でエンジョイできます。

果たして、ロサンゼルスはどうなんだろう?

僕の家からダウンタウンを結ぶ線上にある路線は、メトロのパープルラインです。現在の始発であるウエスタンとウィルシャー駅でバスを降りて、乗り場へ向かいます。

この辺はコリアタウンのど真ん中で、電車やバス路線が充実しているせいか、何だか普通のロサンゼルスとは雰囲気が異なります。人々が歩いて生活している東京やシアトルのダウンタウン、ポートランド、ニューヨークなどの都市を彷彿とさせる光景です。

これがもっと拡大されれば、ロサンゼルスの暮らしもまた変わっていくのになあと思いますが、実際には車なしで生活するのは困難。だからどうしても車中心の都市づくりになってしまうんですよね。

ダウンタウンがモデル区域のようにして、こうやってバスや電車網を充実させていこうとするのは、未来へ向けた政策として悪くはないと思います。

ではちょっと写真でみていきましょう。

↓ 地下へ潜るエスカレーター。かなり深い印象ですが、この下が切符売り場で、そのすぐ下がホームなので、東京の一部の地下鉄よりは深くありません。半蔵門とか大江戸線とか、深いのは極端に深いですからね。

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↓ メトロの電車網。それぞれラインの色が路線名になっています。僕の乗ったのは、ビバリーヒルズ入り口(現在)とダウンタウンのユニオンステーションとを結ぶパープルライン。いずれは、センチュリーシティやUCLA、サンタモニカまで伸びていくので、便利になるのでは?

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↓ パープルラインとハリウッドから来るレッドラインは、途中から同じ路線になります。パープルは全線開通ではなくて、途中で急行バスに乗り継ぐ必要があるので、バスの乗換え案内板もあって親切かな。

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↓ 無人の改札。緑の丸いところには「TAP」と書いてあります。メトロの切符は、全部SUICAみたいなプリペイドカードになっています。カード代が1ドルしますが、後はそこに好きなだけ金額を補填していくシステムです。補填は現金でもカードでも可能。カードはバスと共通です。片道は1ドル75セント。SUICAのように「TAP」のところにカードをピッとかざせば中に入れます。

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↓ 電車の中。写真では明るく見えますが、これより現実には暗く感じます。写真では分かりませんが、照明部分が古い蛍光灯です。シートはキレイだし、清掃されていて落書きもなく、荒れた印象はありません。あともう一息なのに惜しい感じ。明るさや、まぶしいくらいの清潔感って大事ですね。

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↓ 路線図は車内にもありますが、次の駅はどこどこ、みたいな電光掲示板はありませんでした。アナウンスは流れます。そもそも駅の数が少ないので、本当にすぐ着いてしまうのですが。

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せっかくシステムとしては悪くないメトロですが、利用者は多くなさそうに見えます。ダウンタウンへの行き来だから、平日の朝晩は通勤の方がいるのかもしれないですね。今度、見学に行ってみたいな。

土曜の夕方、ダウンタウン行きの地下鉄は乗客が15%といったところ。1.75セントの料金を頭数でかけても、たいした額にはならないことは一目瞭然です。

切符売り場にも、改札にも、ホームにも、駅員はひとりも見えません。人気(ひとけ)がないんですね。犯罪うんぬん以前に、活気がないのが寂しいし、ひとり変な感じの人を見かけると、やや怖いです。次の電車はいつ来るかの案内板もなくて残念。(電光掲示板はホームにあるのだけれど、たいした機能を果たしておらず。)

電車も旧式な印象で、さびれた感があり、実際にはそうでもないはずなのですが、とてももったいない気がします。

携帯が駅でも通じないのにも驚きました。No Service。通信遮断。シアトルも地下はそうだったっけ?つくづく日本の地下鉄ってすごいなあと思います。

でも、便利は便利なのです。8分~10分に一本と、本数も少なくないし、プリペイドカードを買ってしまえば、いちいち現金を持って歩く必要もないし、とにかく信号や渋滞がないから、目的地に早く着くし、それが「計算できる」のが一番ですね。バス移動よりも、半分の時間で到達します。もし家の前まで開通したら、ダウンタウンの入り口まで17−8分でスッ~と行けてしまうでしょう。

降りたらすぐにささっと歩いて目的地に迎えるし、いちいち駐車場探して、車を停めて、エレベーターでビルの外に出て、ってやるより、はるかに身軽。コリアタウンとダウンタウンを往復するのだったら、今でも最高に便利ですね。

バスと電車を初体験しましたが、この路線に限って言えば、周りに注意して堂々としていさえすれば危ないとも思いませんし、不愉快な思いはしないと思います。(どこにいても、治安は自分次第なところもあるので、油断は禁物です。)