前進とはまっすぐ進むことではなくジグザグに壁にぶち当たり続けること

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コーチングのクライアントさんとのセッションは、月に1~2回。

一回が60分~90分ではありますが、FacebookのメッセンジャーやLINE、メールなどを通じて、週に一度、あるいは二週に一度くらいの割合で、コミュニケーションを図っています。

彼らに参考になることを、私から個別に連絡することもありますし、セッションで伝えきれなかったことの参考資料をフォローアップでお送りすることもあります。

が、ほとんどは、彼らの方から、課題としていたことの進捗を報告してくれるもの。

それに対して、私がフィードバックとなるコメントを返す、というのが「メールサポート無制限」と言う表現で、私が提供しているサービスの実際です。

時折、コーチやコンサルタントさんで、「メールサポートは週に1回まで」とか制限つけている方もいるようですが、私は「無制限」としています。

でも、アップアップして困るほどの量を送ってこられる方は、皆無に等しいです。

(まったくいない、とは言いません……苦笑)

逆に、もっともっとセッションとセッションの間に行動を起こして、報告できること、相談できることを増やしてくれたらいいのに、と願うことの方が多いですね。

時に、セッションの日時を引き延ばそうとする方もいます。

何も話すべきことがない、報告できる成果がない、という理由からなのですが、そういう方こそ、もっと日程を詰めてセッションをして、徹底的に行動することや、自分を変えるためのメンタルな部分のワークをやっていく必要があるのに、残念だな、と思いますね。

だからこそ、今、このような状態にあるわけだし、だからこそ、プロの手に委ねて、道筋を一緒に辿ってもらおうとお金を払っているのに、もったいない。

かと思うと、「まったく進んでいません」と言いながら、実はすごくたくさんの試行錯誤をして、結果として、ちゃんと前に進めている方もいます。

「失敗ばかりで…」と泣きそうになっているのですが、実はそれが、大事な試行錯誤であり、学びなのです。

「前進」という言葉を、一直線に、最短距離を、全速力で走り抜ける、というイメージでとらえていて、トライアル&エラーの本当の必要性を理解されていない人、案外、多いようです。

前に進むって、実は、「ジグザグ」にあっち行ったり、こっち行ったりして、学んで、方向を見極めながら、最終的に行くべき方向性を見極める、ということだったりしますよね。

ロールプレイングゲームで、あちこちの手がかりを訪ね歩いて、一つのネタから、次のネタへとつなぎ、またヒントを得て、新しい場所を訪ね、時に闘い、武器を手に入れ、いつのまにやらレベルアップしていく。

そんなイメージが人生における「前進」なのではないでしょうか。

私の中では、自動掃除ロボットの「ルンバ」が、壁や家具や人の足にぶつかりながら、くるくると方向を変え、それでもミッションを達成しようと床を走り回る、そんな姿が本物の「前進」なような気がするのです。

何かにぶつかること、ひとつひとつが失敗なのではなくて、最終的にたどり着きたい場所へ到達するための、単なるステップに過ぎません。

やってみて、現実世界からの「フィードバック」を得ていくことは、必須条件。

成果がなかなか出ない人は、その試行錯誤が怖くてできていないのです。

まずは最初の一歩を踏み出すこと。

あっち行って、こっち行って、ぶつかって、方向転換して、だんだんと核心に近づいていくこと。

そしていよいよ核心が見えた時に、心身共にちゃんと準備ができていて、思い切ってジャンプできること。

そのプロセス全体が「前進」なんですね。

だから、きっと、何かにぶつかったら、「しめた!」と思えばいいんです。

そこに「行き止まり」があることが学べたわけですから。

今こそ、「前に進む力」を鍛えるチャンスです。