一昨日の夜ワインを買いに行ったらIDの提示を求められました。髪を短くしたばかりで、前髪も下ろした状態だったのが要因かと思われます。慣れっこなので何ともない顔でID出しますけど、内心「嘘だろ、おい」と動揺します。あと1カ月で53歳になろうとしているのに、自分より確実に若いと思われる店員さんにIDを求められると複雑ですが、ありがたいことだと感謝するようにしております…。
さて、本題はジュースです。生ジュース。2カ月前から、ジューサーを替えました。前は、高速で回るおろし金に野菜や果物をグッとプッシュしていって、遠心分離方式でジュースを作り出す方式のものだったのですが、1年間しか使っていないのに、どうもおろし金が鈍くダメになってきたようで、前よりもジュースの量が格段に減ったのです。カスの状態が明らかに前よりも粗い。
高い有機野菜をふんだんに使う生ジュースなので、それは一大事。しかし、おろし金の替えを購入しようとしたら、なんと日本円にして3500円くらいするではありませんか。ジューサーが2万円もしなかったことを思えば、そのパーツに毎年3500円も出すのかよ、とちょっと憤慨。
この機会に、前から買い替えたかった低速圧搾方式(別名コールドプレス)のジューサーを買っちゃおうと思い立った次第です。(ジューサーの方式の違いについては、こちらを参照ください。)
いろいろリサーチの末に購入した写真のジューサーは、「臼」のようなスクリューでグイグイっとゆっくり野菜を潰して水分を絞り出す方式。意外にも勢い良くジュースが出てきます。高速回転しないのでビタミンを壊す熱が発生せず、酸素に触れにくいので酸化もしないメリットがあるのです。出てきたジュースは分離せず、濃いまんま。
高速型だと、回転するおろし金の勢いに飛ばされて少ししかジュースが出てこない緑の葉物も、圧搾型だと驚くほどいっぱい出ます。比較にならないほどカスが少なく、しかもカラカラです。ジュースが出きっているので重量も軽い軽い。高速型はカスを布に入れてぎゅっとやったら、もう一杯絞れるくらいにウエットです。ずいぶんと損した一年だったのか…(涙)。
同じ量の野菜と果物から前よりもたくさんのジュースが出てくるので経済的にも嬉しいし、出てくるジュースの質が格段に良いのを感じます。より濃いし、深み、渋みがあって美味しい。栄養価もこちらの方が上だと身体が教えてくれる感じの豊かな滋味です。
僕がスムージーからジュースへと変えたきっかけになったビデオ「Fat, Sick, and Nearly Dead」の第二弾がちょうど出ていたので早速iTunesでダウンロードして観ました。そして、ちょっとショックでした。
アメリカにおけるジュースブームの仕掛け人であり、ジュースだけの生活をしばらく続けることによる「リブート(reboot)」、という言葉を定着させたオーストラリア人の張本人が、6年の間に「リバウンド」体験をしていたからです。
もともと、経済的に成功したことから過食をし、肥満、生活習慣病となり、薬漬けの日々。皮膚もただれてどうしようもなかったところを、ジュースだけで60日間過ごしたリブート体験で一挙に解決。その様子を収めたドキュメンタリーが6年前に出た第一弾でした。
もっとショックだったのは、その第一弾フィルムの中で、同じように開眼してリブートして、啓蒙者にすらなっていったトラックドライバーの男性が、完全にリバウンドしてファストフードの生活に戻っていたこと…。
病気から解放されて、恋愛して結婚して、しかし心の未熟さもあって離婚して、そして精神的ダメージからジャンクの過食へと戻っていった彼。
第二弾フィルムのメッセージは、どうしたら「続けていけるか」にあるようです。そのためにサポートシステムを持とうということが提唱されます。一度のリブートですべてが解決するわけではない。そもそも太ったり、生活習慣病になったりした背景には心の要因があるはずだから、そこを見つめて、用心深くケアし続けなければ、また元のように戻る可能性があるわけですね。
いろいろと感動的なシーンがいっぱい出てきます。明るい彼らしい救いがいっぱいのドキュメンタリーでした。
これからジューサーを買って始めたい、という方におすすめするのは、やはりスムージーしかできないブレンダーではなく、高速遠心分離型ジューサーではなく、流行りのコールドプレスジュースを作るための低速圧搾型ジューサーです。
良いものはとても高いのですが、3万円程度のもので大丈夫だと思います。
やっぱ有機野菜は若干高いと思いますが、アメリカでは病院に行く方が遥かに高いです。時間もとんでもなく無駄になります。薬なんて飲み続けてクオリティ・オブ・ライフが犠牲になるくらいなら、投資すべき場所は自分自身の健康と思うのは当然の流れなんです。
良質な「自然」をそのままに摂り入れることで、質の高い生活が手に入るなら安いものだと納得するようにしています。節約すべきは別なところで頑張ることにして。いつまでもお酒を買うのにIDを求められる若々しい姿でいられるように、投資を続けましょう。