「すりこみ」詐欺にご用心(笑)

(3月某日のメルマガ「未来通信」より)

朝夕と、犬の散歩が欠かせない毎日ですが

(でないと、昼間エネルギーが有り余って、仕事ができません…涙)

おかげで、冬が春に変化していく、その様を、

ドキュメンタリーでよく見る、早回し画像を眺めるかのように、楽しんでいます。

昼は20度超えも多くなり、テキサスは夕方の日差しが最も強いので、

犬と一緒になって駆けたりしていると、半袖でも汗ばんでしまうほど。

今日は26度まで上がるので、そんな日は体感30度な感じで、犬も舌出してヘロヘロになります。

でも、朝は5度近い日もあったりで。

気温差20度なんて、別に普通。

 

日本のニュースを見ていると、気温の変化、天候の変化に関するネタが多いですね。

季節の変化を愛でることができるのって、確かに、とても幸せなことだと思います。

日本が昔から大切に受け継いできた、独特の感性ですからね。

とくに桜の季節は、やっぱり嬉しいし、気温とか天候とか、格別に気になるのかな。

 

でも、なんだか、そこに見え隠れする「すりこみ」がザワッとするのです。

 

先日もNHKさんの『トップニュース』で(と強調)、

気温差が激しいときは、体調に気をつけてって、わざわざ長い時間を割いて教えてくださっていました。

街角インタビューでも、こんな言葉をもっともらしく言う若い母をピックアップ。

「こういうときは、子どもが風邪ひかないかと思って、つい不安になりますよねえ」

なるほど、うちの80代の母も、少し気温が下がるだけで「風邪をひくもの」と思い込んでいるひとりですが、

すりこみ激しいなあと思います。

 

私みたいに「どうでもいいんじゃないですか?」と答える人のビデオは流せないので(笑)、

結局、すべては、演出なわけですよね。

フェイクニュース、とまでは言わないけれど、ストーリー作りのための、演出は多分にほどこされています。

けれど、けれど。

夏風邪ってのもあるし、ハワイでもロサンゼルスでも、風邪はひく。

今、真夏で、めちゃくちゃ暑いです、って国の人でも、風邪はひく。

確かに気温差って、体が弱っているときにはきついのかもしれません。

抵抗力がない方は、とくにやられがち、かも。

でも、人間も、あらゆる動物も、恒常性を保つ機能がそもそも備わっているし、

そんなに弱っちいものじゃないはずなんです。

風邪は万病のもと、と脅されて育ったりはしましたが、

いままでの風邪は、放っておいても、多少無理しても、いつかちゃんと治ったしなあ(笑)。

毎回、毎回、そんなに大騒ぎすることなのかなあ、と思ったり。

 

たいへんだぞーたいへんだぞー狼が来るぞーって言われて、怯えながら生きてると、

心が勝手に万病を招いてしまうような気がします。

これもまた、引き寄せの法則、ですからね。

これは、単に気温差と風邪の関係の話なんですが、

その他にも、似たような「すりこみ」は、世の中にいーーーーーっぱいありますよね。

貯金しなきゃ信仰。
投資は怖い信仰。
大学行かなきゃ信仰。
就職しなきゃ信仰。
8時間寝なきゃ信仰。
3食食べなきゃ信仰。
牛乳飲まなきゃ、プロテイン摂らなきゃ信仰(笑)

ま、いろいろあります。

子ども産まなきゃ信仰や、結婚しなきゃ信仰からは、だいぶ解放されて、楽になりましたよね(笑)。

 

脅されて、怯えさせられて、大なり小なり窮屈な思いに苦しんできた人ができることは、

それを、繰り返さないこと、だと思うんですね。

もっと鷹揚として、生きようよ。

もっとおおらかに、寛容に、生きようよ、という、そっち側の信仰を広めた方が、

自分のためだし、周囲のためだし、社会全体のため、ではないのかな。

 

ま、体調に気をつけて、風邪に気をつけて〜っていうのは、思いやりあふれる季節の挨拶だ、

という見方もできますけどね。

きっと、これもまた日本ならではの情緒、という意味合いで。

 

どんな日常、どんな言葉と一緒に生きたいか。

そういうことにつながっていくのかもしれません。

ちょっと思いついたので、何かを見直すきっかけになれば、と思って、書いてみました。