適応障害のアラサー女子と衝撃のセッション。その理由は…?

適応障害と診断され、会社へ行くのが辛い、というお悩みを抱えつつ、婚約してて、留学の計画も進めていて。

前向きなのか、ちょっと心が疲れているのか。

どっちなんだろう、と事前質問票に書いていただいたことを不思議に眺めながら、日本在住アラサー女子とのセッションが始まりました。

目立ちたくないのに目立っちゃう

お話している中で、うーん、この感覚、なんかに似てる。どこかで覚えがある…

と思ったら、ハワイやロサンゼルスで出会う女子との会話っぽいことに気がつきました。

面接やら取材やらで出会う女性たち。一様に、なんとなく芯の方で逞しさが感じられたりします。

本人、表面上は「自信がない」とか言ってみたりするのですが、それって、「出る杭は叩かれる」環境で培った処世術に過ぎないことも、後でバレバレに(笑)。

聞いてみると、やっぱり子どもの頃から、学級委員とか副委員長とかやらされるようなタイプが多くて、

目立ちたくないのに、目立っちゃう。出てるつもりないのに、つい出ちゃう。

すると、日本って国は、途端に住みにくい場所になるんですよね。

アメリカに来るのはそんな人ばっかり(笑)

この24年、そんな人たちばっかり見てきましたし、採用するのは、そういう「日本ではみ出た」タイプばっかりでした。

彼女のように所属する場所を間違えると(待遇に憧れて大企業に転職したばかり)、集団からはみ出て、妬み、ヒガミを買うことになる。

その仕打ちが訳わからず、だんだんと苦しくなってプチパニック風になり、医者に送り込まれると、「適応障害です」と診断されちゃったりもする。

おとなしく、皆が残業していたら遠慮して帰らず、Noを言わず、疑問を口にせず、マシンのように長時間労働を続けることが良しとされ、

それが上手にできない人はカウンセリングもなしに簡単に「障害」にされちゃうんだ~と衝撃です。

「薬を処方されたのですが、全然、意味ないし飲んでません」

それで正解。だって、病気じゃないじゃん、それ。薬で何が治るのか。

うーむ。困っちゃいますね~。

問題は、適応できない人じゃなく、環境の方

でも、こんな話し、多いんです。いっぱい聞かされてきたなあ、この数年間で。

問題は、人に優しくない間違った仕事環境であり、それにおとなしく従うしか道はない、と抑え込む社会環境であり。

あるいは、良い就職口なんだから我慢しなさい、としか言わない家庭環境だったりするわけですよね。(お父さん、どうやら私とほぼ同級生っぽい…汗。)

適応できてないんじゃなくて、適応なんかしたくない環境にいるのが間違い。

もともと海外への留学経験もあり、婚約者も日本在住アメリカ人で、もうそれ自体、ほら、普通じゃないじゃないですか(笑)。

彼女にとっても、良い洗礼になったのだろうなと思います。

自分らしく生きてない人は、自分がしている我慢を無意識に人にも強要します。

あの人だけ自由にしててズルいって、思って攻撃します。

そんな環境からは早く逃げることです。その「逃げ」は、正しい逃げ。

参照 「逃げた私が許せない…」

少しの残業は「バイト」と割り切り資金調達に

彼女の場合は、好きなことを追求するための留学という目的があって資金も必要なので、期間限定の金稼ぎバイトだと思いなさい、とアドバイス。

そんだけ時給が稼げるバイトなんて夜の世界しかないのだから、だったら2−3時間残業して、移動せずに楽に「バイト代」を稼いで貯金の足しにすればいい。

(仮に残業時間帯の時給が2000円になるとしたら、一日2時間で月に約8万円にもなるのです。)

それと、そういう集団の心理学みたいなものを客観的に観察して、人間のお勉強をするのは、リーダーの素質がある彼女みたいな人には、未来のために役に立ちます。

犠牲者にならず、加害者にならず。「観察者」として「分析者」として、周囲を見続ける。

他者との関係がうまくいかないと、未来はやっぱり明るくない。人の心がわからないと、成功するリーダーにはなれません。

だから、「生態研究」の場として利用しなさい、という、私しかしないであろう偏屈なアドバイス(笑)。

海外で暮らし、地元の人々と一緒に学んだり、働いたりした経験を持つ人は、やっぱり視野は格段に広がります。

その体験を通じて学んだことは、未来の多国籍ジャパンに、きっと必要とされるのだろうなと思うのです。

リーダー教育というものがなくて、ダメな管理職ばかりが「管理仕事」しかしてなくて、人が壊されていく。

少なくとも、これでひとり救えたな、と、超元気に明るい声で未来に視点を移せた彼女を見て、ホッとしたセッションでした。

女性同士の人間関係に悩む人、女性社員のマネージメントに悩む男性幹部は必読です。

(アメリカで、おおっぴらにこんな本を読んでいると、正差別主義 – sexist – として攻撃されて危ないので、読む場所にはご注意ください・苦笑。でも私はひじょうに参考になりました。)