朝型生活を実現したい人へ贈る5つのアドバイス ~朝時間を活用すれば、なぜか「持ち時間」も増えていく

alawairunning

朝型のメリットを訴える人が数多くいて、なんとなく、それが正しいこととして定着しつつある今。夜型の方は、ちょっと肩身が狭いかもしれませんね。

でも、別に、自分にとって心地よい暮らし方とか、リズムとか、好きな時間とか、あると思うので、無理に「朝型でない」ことで、引け目を感じたり、朝型になれない自分を落としたり、朝型になろうと必死で努力したり、という必要は、ないように思います。

それでも、朝型になりたい、という方のために、「朝が苦手で困る」というクライアントさんへアドバイスした内容を、ここにまとめておきます。

朝型とは、早寝早起き生活のこと

私は、子どもの頃から夜型だったことがなく、夜がいつも苦手でした。深夜放送が聞きたくて、当時は予約録音とかもできない時代だったので、なぜ、こんなに夜が苦手なんだろう、と悩んだこともありました。

大学時代も、延々と明け方まで飲んで語りたい友人らを遠ざけがちになったのは、「早く眠りたい」からで、それも、「自分の寝床でぐっすりと眠りたい」からなのでした。それは、働いてからも続きます。

だいたい朝、学校へ行く時間、会社へ行く時間が決まっているのだから、夜型=夜、遅くまで起きている、ということは、睡眠時間が少ない、ということにつながるのではないでしょうか。

自分としては、きっと夜が苦手、というよりも、朝、早く起きる身体になっているので、その分、睡眠に誘導される時間も早かった、そして、きちんとした睡眠を取ることが、自分にはとても大切だった、ということなのだろうなあと理解しています。

朝型の人は、早く起きる分、おそらく、ちゃんと早く寝ています。要は、早寝早起き生活が、朝型、ということになるのだと思います。(もちろん例外はいつもありますが)

夜型の人で、「朝、起きられない……」と言っている方に聞くと、寝ている時間がそもそも遅いようです。6時間を切るような睡眠時間だと、やはり疲れもたまりますよね。

眠気がたまります。どこかで体調も崩しかねません。

だから、守るべきは、「眠りにつく時間」であって、「起きる時間」ではないということです。そこを間違うと、苦行めいたことになっていくんでしょう。

朝型になるとは、睡眠時間を削るのではなく、「ずらす」こと

朝型になるということは、決して、睡眠時間を削るということではありません。

睡眠の時間帯を「ずらす」ということです。

もし、起きるのがいつも辛い、というのならば、それは「慢性的に睡眠不足」な状態であり、身体も精神も疲れきっているはずです。まずは、睡眠時間をきちんと確保することが大切で、朝型とか夜型とか、関係ありませんよね。

「朝が苦手」という方も、まずはそこを混同しないことです。朝型だから、朝が得意、なのではなくて、十分に早く寝て、十分な休息を得ているから、起きたい時間に起きられるわけです。

時差のあるところに旅行すれば、最初は辛くても、ある程度の日数いれば、誰でも現地の時間に馴染んでいきます。

アメリカ本土だと、夏時間、冬時間、という、季節によって時間を1時間ずらす習慣もあるわけですが、それだって、1週間もしない内に、全国民がちゃんと慣れてしまうのです。

というか、1時間だと、一瞬で慣れてしまう感覚です。ちょうど今年は11月1日が冬時間切り替えのタイミングでした。

だから、「朝が苦手」というのも、よっぽどの医学的理由でもないのであれば、単に睡眠時間が足りてないだけではないですか? と思うわけですね。

朝型生活を実現したい人へ贈る5つのアドバイス

さて、ライフコーチのクライアントさんでも、時に朝が苦手、という方がいるのですが、そういう方にアドバイスしているのは、こういうことです。

彼らの場合、「なんとか読書の時間を確保したい」とか、将来に向けての「勉強がしたい」とか、そういう理由で時間確保を目指しての朝型シフトです。

個人的には、朝型で本当に良かったな、毎日、とても気持ちよく暮らせているな、と信じているので、そのメリットをたくさんの方におすそ分けしたいな、とは思っています。

とくに、「朝の出勤時間が決まっている」ような方は、朝型にシフトした方が、自分の生活をコントロールしやすいし、逆に疲れが溜まりにくい気がするので、よりおすすめしたいんですね。

別に、朝型にシフトする理由がない方もたくさんいることと思います。そういう方はスルーしてください。

1.なぜ、早起きしたいか、理由を明確にする

意味もないことをしようとしても、人はうまくいきません。なので、なぜ、今、ここで、早起きをしたいのか。それを自分との対話の中で、明確にしましょう。

もっと読書をしたいのか。もっと勉強をしたいのか。走りたいのか。瞑想したいのか。ジムに行きたいのか。朝食をしっかり摂りたいのか。

何か「目的」を持つことです。でなければ、睡眠の誘惑に勝てるほどの意志力はなかなか湧いてこないでしょう。

夜は、会食が入ったり、残業があったりで、自分だけではコントロールがしにくいところはあります。でも、朝は自由になるのです。

だから、自分に投資をして、何かをしたい人には、朝型が「得」という理屈になっていきます。

2.その「理由」を楽しみや快楽につなげる

人のモチベーションは、常に快楽か痛みを避けることです。

痛みを避ける本能は、「早く起きる」という行為と真逆に働きかねません。だからこそ、起きる理由を「快楽」に結びつけておかないと、なし崩しになりかねません。

私の場合で言うと、朝、必ず本を読んだり、丁寧に入れたコーヒーを飲んだり、気持ちのいい朝の空気を満喫しながら走ったりします。

それが楽しみで仕方ないんですね。朝の「儀式」的なものとして、欠かせない楽しみ。愉しみ、という漢字がぴったりくるような、そういうものなのです。

だから、寝る時も「明日の朝、起きるのが楽しみ」という状態で眠り、目がはっと覚めた時には、すでにワクワクしています。なんとも子どものように、能天気な人間でして(笑)。

朝、遅くなると、それらができなくなるし、できないと「痛み」になるので、それも、寝るモチベーションにもつながります。

3.睡眠時間を確保できるような時刻に寝る

起きるのが辛い、という状況は、それ自体、とても苦痛です。

だから、十分な睡眠時間が確保できる時刻を「逆算」して、そこまでに気持よく眠りにつけるように、すべてをスケジュールする。

痛みを避ける本能を意識すれば、上手にできるようになります。

やりたいこと、やるべきことは常にたくさんあり、通常の方の場合、きっとあふれかえっています。家族がいれば、なおさらです。

私の周りで、暇で暇で仕方がない、という人に会ったことがありません。

人からの誘いも、放っておくと、重なってしまいがちです。

私のように、それなりに意固地に個人的な暮らしを尊重したりしていると、夜の誘いもどんどん減ってコントロールはしやすくなるのですけれど、毎日、人に会っていないと気がすまない人もいるようですし、そこは人それぞれですよね。

ただ、朝、気持よく早起きしたいのならば、寝る時間をコントロールするのは、マストで取り組まねばならないことです。

ここができないから、睡眠時間が確保できない=朝が辛い、ということに繋がるわけですし、「私は朝が苦手」という、間違った先入観に支配されてしまうわけです。

朝型にしたからって、一日が24時間以上に増えていくわけではないのですが、「この時間には寝なくては」と決めることで、多分、予定を前よりも入れなくなる、とか、だらだらと起きていなくなる、とか、そういうことから、「行動の取捨選択」が行われて、自然、無駄のない時間の過ごし方になるのではないか、と考えています。

見たいテレビ番組をひとつ削るとか、Facebookを見る時間を短くするとか、ブログを書く時間を半分に減らすとか。

せっかく早起きした時間を無為なことに使うこともないはずで、ある意味、無駄を見直すことにつながって、良い循環が生まれるんじゃないかなあ、と思うのです。

そして、結果として、「持ち時間が大幅に増えた」ような感覚さえ持てるのではないか、と私は信じています。

4.眠りの質を上げる

これについては、ネット上にも情報があふれかえっています。自分の場合は、夜コーヒーを飲んでも寝られるし、直前までアイパッドで映画を見たりして、ブルーライトを浴びまくっても、ちゃんと眠れるし、本を読んでも大丈夫なのですが、それらは、たいてい「やらない方が良いこと」のリストにあげられていたりします(笑)。

私の場合は、普段の規則正しさに導かれて、すーっと眠りに入っていけるのです。夕食を食べると、もうそんな状態に副交感神経が作用し始めて、テレビを見ながらウトウトってしてしまうことが日常で、そのウトウト感ほど幸せ気分を誘う瞬間もないよな、と思うほどです。

さらさらっとした、質の良い、清潔なシーツや枕カバーで、重くなく、適度なブランケットをかけ、安定感あるベッドに潜り込んだ時の至福感といったら……(笑)。

音に敏感な方は、耳栓をするのも効果的ですし、光に敏感な方は、アイマスクが助けになるでしょう。

一度寝たら、朝まで起きない。そういうしっかりとした眠りのリズムが刻まれるのが、人間「本来」のもの。それを実現できるように、いろいろ工夫すると良いですね。

でも基本、早く起きたら、早く眠くなる。そして、身体を動かす習慣を併せ持つと、眠りのリズムも強弱が強まるので、より睡眠への誘導も強くなり、睡眠自体も深くなる感覚です。

5.眠りに関する常識を書き換えることも役に立つ

以前、「4時間半熟睡法」という本を読んでから、すーっと自分の中の眠りに関する常識が塗り替えられていくのが分かりました。

そっか、4時間半くらい寝られれば、とりあえずは大丈夫なんだな、と思えるようになったのは、とても自分を安心の世界に導いてくれました。

もちろん毎日4時間半の生活をずっと続ける、ということではありません。最低でも6時間。できれば7時間半くらい、きちんと眠れたら、体の中の疲れも溜まらずに解消されていく感覚がありますので、心がけとしては、そうありたいと思っています。

でも、寝るのが遅かったから、明日は少し遅く起きよう、とか、あまり思わなくてもいいんだな、と思えるようになって、そして、実際、習慣でスパっと起きてしまっても、別になんてことなく普通に生活できるものなんだな、ということもよく分かり、一日、一日という単位でのこだわりは、持たないように気をつけるようになりました。

よっぽど疲れが溜まった、ということでない限りは、起きる時間を最優先に置いて、それを守る。それが、良いようです。

気がついたら、長いブログ記事になってしまいましたが、早起きに関して、思うことをまとめてみました。

「時差を直すように」、少しずつ、気長に、辛抱強く、調整していくことが、秘訣かな、と思います。

一気に、生活パターンを変えようとしても、反動が来ます。複合的な理由がきっとあって、今の暮らしに落ち着いているのだと思いますから、焦らずにゆっくりと、取り組んでみてください。