海の日を堺に、日本も本格的な夏休みモードに突入ですね。
旅行をしたり、家でのんびりしたり、忙しい日常から離れ、ぽかっと時間が空くこともあるでしょう。
今、手に取って読んでみたい、おすすめの10冊をまとめました。
新しい本、ということではなくて、たまたまクライアントとのセッションを通じて、「あ、今、この人にこの本を読んでほしい」と思った本だったり。
あるいは、今、自分が知っておきたいなと思う未来予測の話であったり。
正しいベクトルで未来志向になれるような本ばかりを選んでいます。
ピンと来たら、お手にとって見てください。
目次
未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること
オンラインフォーラムの「人生再起動クラブ」でも課題図書に選んで、皆で読んで議論をした一冊です。
「悲観的な未来ばかりが描かれていて悲しくなる」
そんな風に受け取った方も多かったのですが、できればそういうスタンスではなくて、起こることは起こること。
その中で、自分たちが選ぶべき未来はどんなものか。
その中で、自分はどんな役割を果たせるのか。
主体的で、能動的で、自律的で、自立的な見方で、「自分ごと」として読んでいただきたいんですよね。
私は著者の「戦略的に縮む」という考え方に大賛成。
でも、昭和の、産めや増やせや~高度成長時期に植え込まれてしまったニワカ遺伝子が強力過ぎて、なかなか発想の転換ができなかったりもするのでしょう。
衰弱や衰退ではなく、成熟に社会が向かうように。
たくさんのヒントを示唆してくれている一冊です。
必読。
なぜか、急にはっとするくらい美しくなる人の秘密
心屋仁之助さんのマスターコース講師でいらっしゃる著者さん。
実は、とあるきっかけから、フェイスブック友だちなのです(自慢)。
人って、ある日を堺に、突然きれいになったりしますよね。
それこそ、ハッとするくらい。
男だって、あれ?って思うくらいに、突然かっこよくなっちゃたりする人がいる。
それって、何でなんでしょう?
「美人はやるもの」という著者の考え方に、その秘密が隠されています。
普通、BEが大事、とか言うのですが、いや、DOから入っていいのよ、というのがわかりやすい。
形から入る。行動から入る。すると、中身が変わっていく。
そんな体験、皆、たっぷりとしているはずですよね。
きれいになるのも、同じことなんです。
秋にハッとする美しさで学校や会社に戻って、皆を驚かせちゃいましょう~
いいことだけを引き寄せる結界のはり方
好きなことがわからない~という方は後を立ちませんが、嫌いなこと、やりたくないことはなにかと聞くと、ズラズラと書き連ねることができるものです。
そのように、いいことだけを引き寄せる、ということは、「嫌なことを引き寄せない、寄せ付けない」ということの裏返しなわけです。
嫌なことのない毎日は、素晴らしく幸福な毎日。
大好きなことばかりで埋め尽くされた、理想の日々のはず。
そのために、「結界をはる」ということを教えてくれるのが、この一冊。
口癖を変えるとか、潜在意識に働きかけるとか、そういうコーチング的なアプローチのものから、スピ系のユニークな手法まで。
やっぱり最高の結界は「波動」なんですよね。
全部試して、いいことだけの人生を実現しちゃいましょう~
平成30年版情報通信白書
無料本なので、キンドルアプリでも読めますし、ぜひダウンロードしてご覧になってみてください。
大規模に行った貴重なリサーチの結果が大量に、わかりやすくまとめられています。
ICT=情報とコミュニケーションのテクノロジーを駆使して、人口縮小時代に、どう持続的成長をしていくか、ということをテーマに書かれた本。
成長って、本当に必要と一瞬思うわけですが、量的成長というより、質的成長はもちろん続けていきたいですよね。
でも、国別に比べたデータをみると、「これが先進国と言えるのか…?」と思うほどの低レベルな現実が多く露見され、ちょっと辛くなります。
テレワークが日本で導入されないのも、これじゃあしょうがないよね、という現実も見えます。
本当に、重要な決定をくだすのに、いまだに紙でプリントした書類にハンコ押したものが回覧されてるのかな…。
これ見ると、相当しっかりとしたリーダーシップを発揮できる方々が国の中枢にどっしりと座って、腰据えて全面的改革を測っていかないと、各国との差が広がっていくばかり?という気もして、どきどきします。
逆に、ここをもっと改善すれば、解決できることはいっぱいあるのだろうとも思えます。
マーケティングデータとしても重要。
ぜひ自分ごととして読んでみたい一冊です。
採用基準
グローバル人材、という言葉は日本固有のものだよね、という記事をどこかで読んだのですが(出展、探せず…)、結局、それってどんなことなんでしょうね。
ということを、この本ではズバリ教えてくれています。
マッキンゼーの採用について書かれた本ですが、その採用基準は何なのか。
ひとことで言うと、「リーダーシップ」力なんですよね。
アメリカにいると、学校教育からして、すべてはリーダーを生み出し、育てるためのもの、と割り切ってる感があります。
先を見通してビジョンを語り、自ら先頭を切って走る勇気。
瞬時に決断を下し、それをチームに伝え、人を動かし、常に状況を見ながら軌道修正を繰り返して集団を正しく導く。
そんなリーダーになれる素養があるかどうかが、採用基準なのだと言います。
それは、まさに日本が今、必要としている人材。
それって、具体的にどんな人なのか。
いったい、何を実際に見て採用しているのか。
いかにそういう人物になれるのか。
それらがまとめられていて、転職活動の参考にも最適です。
マンガでやさしくわかるレジリエンス
打たれ弱い、という自分を意識しすぎると、何をやるにも怖さが先に出て、一歩踏み出すことができなくなるものです。
でも、打たれたところで、すぐに立ち直れる。
多少の傷なんて、すぐに自己治癒能力で治せちゃう。
そう思えれば、新しいことへの挑戦も平気になるんです。
その「打たれ強さ」「回復力」のことを、レジリエンスと呼ぶわけですが、その根底にあるもの、そしてそれを鍛える方法などが、ストーリー仕立てで学べる良書。
このマンガでやさしくわかるシリーズは、どれも面白いし、すごく勉強になるものばかり。
心理系の難しそうな言葉も、実例に照らし合わせて理解できるから、すっと腹の底に落ちていくはずです。
心はそもそも折れたりしないもの。
フレキシブルに、ゴムのようにびよーんとまた元の形に戻れる自分になるために、レジリエンスについて学んでおきましょう。
大富豪からの手紙
5月に発売記念の講演も行くことができたので、とても思い入れが深い一冊なのですが、本田健さんにとっても、この本は節目となる力作なのだとポッドキャストでもお話されていますね。
今までの集大成という意味合いで、すべての要素を含みながら、「小説」の形を借りて書かれた自己啓発書。
偶然、決断、直感、行動…など、9つのキーワードを章のテーマとし、人が望み通りの未来を実現していく上で大切なことが印象深く描かれています。
運命は変えられるのか?というのは、多くの人が問いたい質問かもしれませんが、人生におけるひとつひとつの選択を丁寧に変えていくことによって、自分の人生を思い通りに変えていくことはできるんだよ、というメッセージが力強いです。
若者が主人公ではありますが、大人が読んでももちろん共感しますし、「遅くはない」ことを実感できると思います。
すべては今日からの、ひとつひとつの小さな選択を見つめ直すことから。
逃げられない世代―日本型「先送り」システムの限界
バブル期をエンジョイして、なんとか退職金も年金も十分にもらえて、老後貧乏を心配しなくても良さそうな年齢=逃げ切り世代、というのは、ボーダーラインが2016年時点で55歳以上、らしいです。
どうやら、私の同級生たちの年代ですね。
ということは、私たちの後輩、子ども世代はすべてが「逃げられない世代」。
少子高齢化、超高齢化社会、人口減少の影響をその肩に背負って生きなくてはならないということになるのでしょう。
私など、海外に出て24年ですから、もうその文脈の中には存在していないわけですし、アメリカなど、自己責任でなんでも自分で解決しなさい、というスタンスなわけなので(軍人さんとかお役所は格別ですが)、逃げ場などどこにもないのですが。
この本は、未来の年表にも通じる、データ検証に基づいた未来予測本で、とくに著者と同じような団塊ジュニア世代の生き方について示唆したもの。
意外にも明るい未来像が描かれているし、「世界のスーパースターである必要はないが、世界において欠かせない存在となっていく持続可能な枠組みを作っていけるはず」という視点は、上記の未来の年表、未来の年表2と通じるものがあります。
逃げ切り世代の人も、そうでない人も、ぜひ読んで未来について考察を深めましょう。
すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~
「何かしたいけど、『今はできない』人たち」「使いやすい労働者を大量生産する学校」「日本の凋落を恐れる必要はない」「没頭する力を開放せよ」とか、
「ゼロリスク幻想にとらわれた日本人」「お金をつかうべきときは『今』だ!」「3つのタグでレア人材になろう」「手抜きでやりたいことの時間を作れ!」なんて、刺激的なタイトルが目次に踊って嬉しくなります(笑)。
私がメルマガなどで発していることと、トーンは違ってもメッセージの真意は共通なことばかり。
人生再起動の初期段階で必ず必要になるのは、この「洗脳」から目覚めることです。
皆、体調を崩したり、心を病んだりして、はじめて何かおかしい…と気がつき始めます。
でも、そこまでいかなくても本をしっかり読んでいれば、気づけます。
著者の言う通り、人生を変えたい、起業に興味がある、とか言いながら、実は何もしない人がほとんどです。
やるのは今。目覚めるのは今。動くのは、今なんです。
キンドル版は、今なら無料で読むことができます。
インベスターZ
テレビ東京系でドラマ化されたこともあって、今、全巻まとめて買っても641円という価格になっています。
もちろん電子書籍版です。
iPadなどのタブレットで読むといいですね。
私もだいぶ前に全巻、一気に読んでしまいましたが、本当に面白いマンガです。
日本はアメリカに比べると、どうしても投資を怖がる傾向がありますよね。
でも、お金を貯金しておくほうが、はるかに「目減り」のリスクを負っていたりするわけです。
クライアントでも、聞くと800万とか、1000万円とか、貯金として持っている人がいる。
あー、もったいない。
年間10%以上、伸びたりする投資方法はいろいろありますからね。
投資のいろいろを、堅苦しくなく、楽しく学べる良い教材です。
641円のうちに、ぜひどうぞ。
成功ではなく、幸福について語ろう
嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えで、アドラー心理学を日本に流行らせた著者による、幸福論。
いわゆる昭和型の成功を追うことが、幸せにはつながらなかった、というのは、皆さんが実感するところかと思います。
なのに、いまだに金銭的資産や物質面での豊かさを求める人は多く、そのための指南書やら指南役も多い。
でも、その先に何があるのか?
もうグルグルと間違ったものを追いかけて、落胆するのはやめたいですよね。
この本では、たくさんのリアルな「悩み」が相談され、それについて著者がわかりやすい言葉で回答をするインタビュー集となっています。
これからの人生をどう生きるべきか、という問いに対しては、人の期待に答えないでいい、ただ、そこにいるだけで人は幸せになれる、と説く著者。
根底にある考え方は、すべて「嫌われる勇気」や、続編の「幸せになる勇気」と共通するもの。
すとんと納得できるものもあるでしょうし、そうでないものもきっとあるでしょうが、そうでないとしたら、そこを突き詰めて、自分の心と対話していくと、幸せの芽が見えてくるかもしれません。
健康格差
広いアメリカ。
行く場所によって、超巨大な方々がたくさんいるのを目撃することもあれば、今、私が住んでいるロサンゼルスの都会部分のように、スリムパンツやアスレジャーな格好が正装か、と思えるような健康志向の場所もあります。
地域によって、属する社会やコミュニティによって、ここまで健康に格差が出るものか、と実感させられる国なんですよね。
日本はひとつの「地域」のように捉えられがちですが、でもそれでも、地方によって、多くがかかる病気があり、死亡率も異なり、その傾向は歴然としたものがあるようです。
食品業界がメディアもコントロールするようなところがどうしてもあるので、テレビ信仰の強い社会ほど、きっと本物の健康に関する知識が得にくい背景があるかと思います。
日本も明らかにそのひとつ。
長寿世界一という称号もそろそろ他の国に持っていかれそうですし、寿命が伸びても健康寿命が伸びなければ、何の意味もありません。
なぜ、ここまでの格差が生じるのか。
社会のせいにしていてもしょうがないので、この本を読んで、自ら主体的に、未来をどう生きたいのかという視点で健康を考えてみるとよいかと思います。