「Moo.com」で名刺を作ってみた。ウェブの名刺サービスも多様化してきたなあ

Moo.com

アメリカでもビジネスシーンでは名刺を使うのが一般的になっていると思います。自分が日本人だから、というだけではなく、たいていの場合、少なくとも持ってはいるようです。

ただ、聞いて頼まないとくれない人も多く、「あ、忘れてきちゃった、あとでメールするね」という人も多いのは商習慣の違いから。失礼なと目くじら立てず、さらりと流すのが流儀かな。

逆に日本人だと思うと、変にかしこまって直立不動し、両手で持って渡してくれるアメリカ人にも緊張してしまいます(笑)。郷に行ってはということなのか。でもアメリカにいるんだから、別に気にしないでいいのになと、こちらはカジュアルに片手でもらっちゃったりして。

さて、個人でビジネスするとなると、名刺を自分で作らなくてはなりません。アメリカではVista.comとかが有名で、1000枚で$25から、あるいは初回無料!みたいな宣伝があちこちで展開されています。1000枚もいらんがなーと思うのですが(笑)。

Vista.comもいいのですが、どうもテンプレートがやっぱりテンプレートにしか見えないデザインがほとんどで、カスタマイズするとどんどん値が上がるし、それにしても最低単位の250枚もいらないし、困ったなあと思っていたら、最近はいくつかチョイスも出てきました。

今回試してみたのは、Moo.com。

moo.com

ここの特徴は圧倒的なデザインの良さ。Vista.comにはないテイストばかりが並んでいます。そして前提が両面印刷。そして紙が分厚い。というのは、届いてみて分かりましたが、びっくりするくらい分厚いです。これは良し悪し(笑)。通常100枚入りの箱だろうと思う中に50枚しか入ってません。これがスタンダードで薄い選択はありません。Luxeというプレミアム版は、横にも色が入ってて、並べた時にちょっとかっこいい。でも一枚だけもらった人には意味のない自己満足系な気がします。

50枚単位でオーダー可能。そして同じバッチの中に、裏面のデザインを複数選択できるのがユニーク。違うテンプレートから選べるのではなくて、同じテンプレートの中に、裏面のパターン違いが用意されていて、ひとつに絞ってもいいし、数点を選んで、均等数分作ってもらってもOK。

僕のはテキストベースのカスタマイズデザインですが、テプラで打ったような文字に加工してくれたり、バックの色は10色まで選べたり、普通とは違うサービスがいっぱい。だからこんなレインボーカラーです。トランプみたいに皆さんに好きなのを選んでいただくことにします。

実は1カ月前にVista.comで作った名刺のクオリティが気に入らず、自分でもまだまだどうブランディングしていこうか決めてない段階でのことだったので、安かったんですけど、結果、全部ボツ。今回新たに100枚作って、ハワイに持って行くことにしました。

日本は名刺の国だから、もちろん同様のサービスはたくさん見つかります。これからは、上手に違いを売っていかないと、新機能開発競争、安売り競争に巻き込まれて、なかなか利益の出ないビジネスになりかねませんね。

名刺は顔だから、皆、人と同じは嫌だと思ってるんだろうなと思います。でもデザイナーに頼むほどのお金もなければ、きちんとしたイメージすらない。ユニークなデザイン性や紙質、サイズなどを初めから売りにしたサービスの強みはそこにあります。多少高くても、人に自分を上手に印象づけられるなら、その方がいいですからね。

そして名刺だけではなく、生態系ビジネスとして、封筒やレターヘッド、ステッカー、パンフレットなど、気に入ればどんどん他のサービスも同じデザインをもとに受注できる。Vista.comも、ウェブのドメインやホスティングなどなど、「新規ビジネスこそ名刺が必要なはず」をちゃんと読み取って、スタートアップに必要なものをちゃんと全部そろえています。だからこそ、1000枚の名刺をただであげちゃっても良かったりするんですね。

ビジネスはやっぱりちゃんと生態系で考えないとな。

最近見つけた、こちらのサイトもオリジナリティいっぱいでカッコイイですねえ。素材や考え方のところで特徴出してます。
MBKメディアグループ

日本のサイトも、変に固い感じがあるのですが、個人で名刺を作る人なんて、会社のオフィシャル用じゃないことが多いんだから、もっともっと個性豊かにしても良いのではないかと思ったりしました。