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会社を辞めるのに引き継ぎはいらない。2週間でさっぱり退社がWin-Winな理由

2weeksnotice

ご存じの方も多いと思いますが、アメリカでは、2週間ノーティス、と言って、退社の際に、2間前に届けることが通例となっています。

でも、これ、単に通例なだけで、別に法律でもなんでもありません。

アメリカのほとんどの州では、雇用は「契約」ではなく、互いの自由意志に基づくもの、と
されていて、いつ辞めてもいいのです。

(Employment at will、と言います。写真は、映画「Two Weeks Notice」より)

だから、今日言って、今日辞めても大丈夫。

就業規則にあったとしても、それにサインをしたからと言っても、それは単に「お願い」程度の効力しかなかったりします。

会社からも「今日でさようなら」とやれる自由がほしいなら、それを従業員側にも保証しなさいよ、というのが、アメリカのフェアな考え方なのですね。

移民、という弱い立場の人も多いからか、カリフォルニアなどは、とくに従業員側に立って守る姿勢が強い州です。

前職での体験ですが、戦力になっていたスタッフが2週間後に辞めることになった、と告げて、日本の関係者が腰抜かすほど驚いていたことがありました。

非常識。なんで、辞めるんだ。

もっと引き延ばせ。待遇を考え直せ。

どんな教育してるんだ…

いろんなことを言って騒ぐのですが、アメリカ側幹部は慣れたもの(笑)。

一瞬、面倒なことはあるかもしれませんが、当たり前にあることなので、このくらいのことであたふた驚いていたら、経営などできないんですよね。

それに、辞める、と決めた社員を説得して引き留めても、結局、数ヶ月後にはきっと辞めたりするんです。

今が100%満足じゃないから転職活動をしていたわけで、無理に引き留めても、嫌なオーラを出しまくるだけで、他の社員に悪影響。

だから、「2週間分のお金はあげるから、軽く引き継ぎだけしたら、あとは出社はしなくて大丈夫だよ」と、3-4日でさっぱり解放するのが常でした。

辞める方も、日本での商習慣しか知らないと、最初はビックリしたりもするのですが、やってみれば、引き継ぐことなんてほとんどありません。

それどころか、人は皆、余計なことをいっぱいやってるんですね。

良かれ、と思ってなのでしょうが、それ、非効率だし、不要だし、誰も評価してないし、というようなことも、多々あるのです。

それよか、こういう風にやった方が遥かにいいんでない?

客観的にそう見えることも多く。

だから、辞める人が、新しい担当にそのまま「間違った」「古い」やり方を教え込むよりも、一度、まっさらな状態から、ベストなやり方を再考したい。

人が入れ替わるというのは、そういうことをするための、絶好のチャンスなんです。

もしかしたら、そのポジション自体、いらないのかもしれないし。

というのが、アメリカ流のドライな人事に対する考え方なのですが、日本の会社って、なかなか辞めさせてくれないところが多いようですね。

私もそういえば、「3ヶ月待て」と言われましたね、ハワイに行く前。

でも、実際はやることなくて、時間潰すのがたいへんでした。あー、もったいない。

今のクライアントさんも、数カ月にわたって引き継ぎをさせられたりしてました。

立つ鳥跡を濁さず、ではないですが、「ちゃんと引き継ぎしてわからないことないようにしてってね!」と同僚にまで釘刺されてたり。

おー、怖い、怖い…。

いったい、皆、何を勘違いしているのでしょう。

結局のところ、引き継ぎって、新しい人が自分でやってみるまでは、絶対に完璧にはできません。

だから、時間かけても無駄なんです。

完璧なマニュアルなんて作れないし。

だったら、一日も早く新しい体勢に移行した方が、はるかに効率的。

辞めることが決まって、モチベーションの欠片もない社員が、良い仕事をすると思う方が間違いです。

どんな優秀と評価された社員でも、やはり辞めるとなったら、気が抜けたように、フワフワとした仕事しかしなくなるのを、何度も目撃してきました。

そんな社員に、大事な仕事を続けさせるのは、顧客にも他の社員にも、悪影響ですよね。

アメリカの大統領の引き継ぎも、選挙から2ヶ月もありません。

大国の、大統領の引き継ぎが、です。

私も、何度も会社を変わっていますが、「これってどうやるの?」とか、「これはどこにあるの?」とか、退社後に聞かれたことがほとんどありません。

社長という肩書きから退社したことも2度ありますが、それでも取り立てて、重要な連絡はなし(笑)。

新しい人への引き継ぎなんて、別にしてないし、ましてや引継書なんて作ったことありませんけど。

よっぽど仕組み化が上手にできていたのか、よっぽど現場仕事をしてこなかったか、よっぽど物事の判断基準を幹部社員に徹底して教え込むことに成功したのか。

良い風に解釈するとそうだし、嫌な人は「そもそも要らない存在だったんじゃない?」と言いたくなるかもしれません(苦笑)。

結局のところ、組織なんて、そんなもんだってことです。

そして、新しい人、というのは、自分なりのやり方でやりたいものなんです。

とくに経営陣に近ければ近いほど、その傾向は強いです。

「改善」こそが、彼らの役割なのですから、前の人がいたら、おおっぴらに変えられないし、次に進みにくい。

改善、イコール、「前」の否定からはじめないとならないですからね。

だから、前任者は目の前にいない方がいいんです。

「無責任って言われたくないし…」と、辞めることになったクライアントは心配したりしていたのですが、「その人たちと、退社後も付き合うの?」と聞くと、苦笑しながら、こう答えました。

「もうたぶん二度と会わないと思います」と。

でしょ? そんなもんです(笑)。

だから、元同僚に、何を言われようと、もう自分では卒業した場所。

終わった場所。

違うステージに行けば、そのステージでの挑戦があり、楽しさがあり、切磋琢磨する新しい仲間がいます。

だから、前の巣のことなんか、心配する必要ないんです。

その巣のことを心配すべきなのは、そこを守る親鳥たち。

彼らが、彼らなりに、新しいベストな体勢を作り直していけばいい。

もし誰かが辞めてしまって露頭に迷うというのなら、それは、スーパーバイザーでさえも何もわからない状況で。ひとりの社員をブラックボックス化してしまった、会社の罪。

マネージメントの失態です。経営管理が機能していない証拠。

普通は、っていうか、あなたが辞めて1週間もしない内に、彼らはあなたの不在に慣れて当たり前になっています。

寂しい、なんて言ってる場合じゃない。

それが現実。

あなたは次のステージで、やりたいことがいっぱいあるのだから、早く視点を変えて、次、次、と「Move on」することです。

さあ、Let’s move on!

私がいなくなったら回らなくなる…なんて心配は、自分を異常に過信した勘違い。

仮に、もし、回らなかったとしても、それはあなたが心配することではありません。

引き継ぎを気にして辞めようとしないのは、自分が次へと移ることに不安でいることをごまかしているだけです。

自分を過大評価しすぎずに、自分の恐怖心に向きあう勇気を持って、本来の未来ビジョンに素直に従いましょう!

参考 会社が辞められない? 日本にあるあるな理不尽にきっぱりと背を向けて自由に生きよう!

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