気がついたら空の写真ばかり撮っていました。早朝、LAのビーチにて

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7月から、突然、週に3回もロングランをする生活を始めました。

きっかけは、自転車好きのパートナー。信号がある街なかだと、なかなか自転車乗りは楽しめず、やはり海辺の自転車専用パスが用意されている場所がいいのです。

でも、彼もなかなかひとりだとサボりがち。

どうしてもオーバーウエイト気味の彼に、大好きな自転車を目一杯楽しんでもらいながら、ちゃんと運動不足も解消してもらいたいと思い、付き合うことにしました。

そういう自分も、大会がないと、なんだか気分も乗らず。

最近は、早朝から日本の方とのコーチングセッションがある日もあって、どうしてもランニングのリズムが崩れがち。

気がつくと、日本に2度も行った4月から6月は、ほとんどまともに長距離を走っていませんでした。

ビバリーヒルズ(の近く)にある家から海までは、早朝の空いている時間で20分。

まあまあストレスなく行ける距離です。

そして、行ってしまえば、そこは誰もいない海が広がり、20キロ以上、専用道路が整備されていて、信号を待つことなく自由に走ったり、自転車に乗ったりできるのです。

ドア・トゥ・ドアで完全車移動のロサンゼルスでは、誰もが必然的に運動不足になります。

だからこそ、ジムも多いし、ヨガスタジオや自転車スタジオ、クロスフィットジムなどが花盛り。

週末になると、自転車や泳ぎや走りに、皆が繰り出します。

でないと、確実に太る暮らし方なのです。

始めてみたら、この新しい生活は私たちのリズムに合ったし、何よりもふたりで一緒に過ごす時間が格段に増えました。

行き帰りの車の中で、いろいろな話をするようになりました。

彼は自転車。私は走りなので、運動中は別々ですが、大自然の中で身体を動かすのは、何にも変えがたいリフレッシュ。

ロサンゼルスというと、大都会をイメージするかもしれませんが、人の数にものともしない土地の広さがあって、ちゃんと場所を選べば、驚くほど孤独を楽しめるし、誰も人を気にせず、自由気ままにやりたいことに精を出しています。

せっかく車で繰り出すので、行くと必ず2時間は滞在しています。

朝6時過ぎに出て、戻ってくるのは9時過ぎ。(帰りは渋滞に巻き込まれるので)

今は、火曜、木曜、日曜と、週に3回行くのが、ふたりの日課になりました。

時間貧乏性の自分にとっては、これは画期的な変化でもありました。

こんなことしている間に、あれもできる、これもできる…と、週末、何もしない時間ですらうまく作れずに苦労してきたのです。

週に3回も、こんなことに時間を費やすなんて…。走るだけなら近所だってできるのに…。

この新しい習慣の一番の成果は、そんな「生産性至上主義」だった自分から、少しだけ卒業できたことかもしれません。

いろんなことがあって、今、ここにいるわけですが、着るものや、食べるもの、家とか、車とか、どんなことに贅沢よりも、自然の中で過ごす時間が「贅沢」に思えて仕方ありません。

「I’m feeling sooo lucky right now」

今朝、車で街に戻る時、彼が思わずつぶやき、ふたりでずいぶんと長い時間かけて、やっとここまで来たんだなと実感しました。

ロサンゼルスには、雨というものがありません。と断言していいほど、降りません。

だから、天気のせいで中止せざるをえない、ということが、まるでないのです。

実際、7月から10月までの4カ月、一度もありませんでした。それって、考えてみると、すごいことですね。ここにいると、当たり前になって慣れてしまいますが。

心を無にして、ボーッと走り、時に空に見とれて、立ち止まって写真を撮ったり…。

音楽を聴くこともあれば、ポッドキャストやオーディオブックを楽しむこともあります。

車通勤の多いアメリカでは、走りながら楽しめるオーディオ関連のコンテンツが驚くほど豊富にそろっています。

秋が深まって、空に不思議な雲の模様が描かれることが多くなりました。

気がつけば、走りながら空ばかり眺めています。

空が、とんでもなく大きいのです。延々と、広いのです。

こんな場所に、ひとりポツンといたら、ちっぽけな悩みなど吹き飛んでしまいます。

自然と街と人と文化と食と健康と洗練と活力とが、全部手に入るロサンゼルスだから、今は、とても気にって暮らしています。

ちょっと、住んでるとこ自慢みたいになってしまいましたが、最後に、雲のギャラリーを、ちょっとここでおすそ分けです。

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