なんでも保管し検索で取り出せる魔法のデジタルノート「Everenote」。最新ソフト「スキャナブル」の組み合わせは最強コンビ

pilesofpaper

2016年の今になって、Everenoteについてのブログを書くのも、変な話、と思うのですが、「そんなの知らない」「初めて聞きました」という方が、クライアントを含め、身の回りに、わんさかといたりする事実を痛感しています。

昔々、紙に印刷したり、紙で共有したり、紙を送ったり、という習慣が主流の時代がありました。

今はメッセージやメールなどを通じて、情報をやり取りすることが多くなっていて、郵便をすることすら、あまりないはずです。とくにアメリカにいると、請求書に印鑑が必要なわけでもないし、領収書をくださいといわれることもないし、収入印紙とか、わけのわからない習慣もないので、とてもサッパリ、あっさりしたものです。

(なのに、ダイレクトメールは相変わらず、多いんですけどね・苦笑)

写真のようなフォルダーに仕分けて、紙をいっぱい取っておいたおかげで、ファイルキャビネット、というものが必要で、それもすぐにいっぱいになるので、定期的に見返しては捨てて、捨てて、すきまを空かせて、机に山になった紙をまた整理してそこに詰めて…なんてことをやっていた時代がありました。

それが、「仕事」の一部でもあったりして、なんて非生産的な、無駄なことに時間を使っていたのだろうと今はわかるのですが、サラリーマン時代には、気がつきにくかったりもします。

そういうことをマジメに、きちんとやって、聞かれたらすぐに書類が出てくる人が、重宝がられたり、仕事ができると勘違いされたりする風潮も、かつては、ありました。

今もそうだったりするところは、かすかに終わってる感が漂いますけれど。

で、Evernoteです。

evernotejptop

2010年には、「EVERNOTE「超」仕事術」という人気本が出たりしていたので、それを「スタッフのために」と思って日本から買ってきていた私は、多分、その頃にはもう使っていたのだと思います。

デジタルノート、という、わけの分からないサービスなのですが、使っていかないと、なかなかそのメリットって、ピンときにくいのは確かです。

ノートでもあり、ノートブックとして束ねることもでき、写真も、ビデオも、書類も、ウエブサイトも、何でも貼り付けることが可能。

そして、いつでも、どこからでも、検索で引っ張りだすことが可能。

持ち運びが可能、容量無限大の保管庫でもあります。

すごいんです(笑)。

紙のノートやメモは確かに便利です。

でも、ITに慣れ親しんでしまった者たちには、「検索」もできず、再現性のない情報に、意味を感じにくいです。

そういえば、あんなことを、あの日のあの会議で、なんかやったっけ?

そうやって記憶で辿っていけるような情報量では、もうなかったりもするし。だいたい、昔の会議だとしたら、そのときの記録をとったノートは、どこにあるのでしょう?

出張時に思い出したって、過去のノートを全部持ってきてるわけじゃなかったら、ないも同然。

だから、デジタル化して、クラウドに乗っけて、タグ(検索ワード)つけて、いつでも引っ張り出せる状態にしておくのです。

そうすれば、パソコンからも、スマートフォンからも、タブレットからも、自由に取り出すことができる。

すべて勝手に連携され、消える、ということがない。

タグをきちんと設定してないと、探せないものはいっぱいありますけどね(笑)。

パスワードとか、口座番号とか、個人情報だって、とりあえず私はここに突っ込んで一元管理。

たかが買い物リストのために、別なアプリを使う必要もなく。

リマインダ機能もちゃんとついているし。

ウェブを見ていて、あ、この記事取っておきたいな、と思ったら、皆さん、どうしていますか?

主要なブラウザには、Evernoteクリップが無料で提供されているので、ぞうさんのボタンを押せば、それだけで、自動的にページがEvernoteに保存されます。

その時に、この検索ワードで整理したいな、というタグをつけたり、コメントを入れたりも一瞬でできます。

しばらく前から、パーソナルスキャナーなどと連携して、名刺をとり込んだり、書類をすべて読み込んで、ここに放り込んで管理したりして、文字通りペーパーレスの仕事環境が作りやすくなってきていました。

でも、便利なドキュメントスキャナーは、そこそこ値段するよね、という人は、スマホのスキャンアプリを使えば、同じことができました。

そして、最近になって出てきたのが、EvernoteのScannable(スキャナブル)というアプリです。

ドキュメントをスキャンをして、Evernoteに送ったり、いろんな形で簡単にシェアできるように工夫されたアプリ。名刺、レシート、レター、DM、カタログなど、スマホのカメラで撮れるものなら、なんでもOKです。

scannable

こういうスキャンアプリとしては後発になりますが、でも、Evernoteとの連携感は素晴らしいし、動作がさくさくしてて使いやすいので、最近はもっぱらこちらを利用しています。

以前は別アプリを利用していた名刺スキャンや、ホワイトボードのスキャンも、これひとつでカバーできるようになっています。さすが後発。他社や利用の現場をしっかりリサーチ済み。

そして、もちろん無料です。

そう、「もちろん」無料なんですよね。Evernoteの基本機能と同様。

だったら、利用しない手はないのです。

知っている人と、知らない人とでは、ずいぶんと生産性とか、効率とか、環境の整備とか、仕事のでき方とか、違ってくるんじゃないかなあ、と思うところ。

私もメモはたくさん取りますし、紙の上でしかブレストはしません。

長いものを書く時も、構想練るような時も、青いペンで、グラフ用紙みたいなノートパッドに自由自在に走り書きをします。

大切なメモや、ノートや、保存すべき走り書きは、Scannableをかざして一発スキャン。

そして、そのままEvernoteにセーブして、後からタイトルとタグをつけておきます。

ひとつの書類をスキャンして保存してタグつけるのに、30秒もあれば十分でしょう。

もちろんページものにも簡単に対応しています。ボタンが少なくて、最初は戸惑いますが、その辺は直感で理解できるようになっていて、さすがだなあ、と思います。

今、ソフトウエアって買う必要あるの?と思うほど、さまざまなサービスがウェブ上で無料で提供されています。

メールを大量に送るにも、住所録を機能的に管理するのも、アンケートをお願いするのも、Eコマース(通販サイト)を作るのも、ウエブサイトを作るのも、グラフィックを加工するのも、ビデオ編集も、ワードもエクセルもパワーポイント「的」なものも、皆、個人レベルでの使用ならば、無料でOK。

知ってるか、知らないかで、仕事が変わります。人生が、変わるかもしれません。

ライフコーチを始めて以来、クライアントさんに、こういう話をする機会が、意外にも多いのです。

知っている人は、ものすごーく知ってて、当たり前の世界。でも、知らない人には、言葉も情報も素通りして届かない。

世界はどんどんレイヤー化していて、そのレイヤー同士は、なかなか交差しないのかなと思ったり。

情報格差、というか、世界が並列で存在してるのかしら?と時々、不思議な気持ちになります。

このサービスのおかげで、ファイルキャビネット、というのは不要になりました。今は、小さなファイルボックスだけを使っていますが、それもアパートの契約書とか、オリジナルを取っておかねばならない、そういう超大事なものくらいしか入っていません。

利用術をまとめた最新の書籍をご紹介しておきます。キンドル版も出ていますので、即、使って、マスターしたい方には、やっぱり本がおすすめです。世界観がすぐに飲み込めると思いますし、試しに試してきた先人の、便利な使い方が、一瞬でマスターできますからね。