今、僕がほしいものを一番良くわかってくれているのはフェイスブックかもしれない

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フェイスブックで友達のエントリーをだ~っとスクロールしながら見ていると、時に「おっ!」と指が止まる時がある。無意識のアンテナが捉えた違和感みたいなものなのだろうか。それはたいていが友達が書いたものではなく、広告であることが多い。

しかしこの広告がとても良く的を絞ってタイミング良く出してきて、自分がほしい、見たい、と思うコンテンツが多いのがスゴイなあと感心する。実際それで商品を買ってしまったこともあるし、サービスを利用したことも何度もある。自分の中では役に立つ情報を提供してくれるありがたい機能となりつつあるくらいだ。

思わずアクションを起こしてしまうものは、いかにも広告的に出てくる右側のではなくて、タイムライン上に限られている。単に大きくて目立つからではなくて、より自分の嗜好や指向に近いものが厳選されて出てきている印象がある。

考えてみれば、フェイスブックほど自分を深く知る存在は他にないかもしれない。
佐々木俊尚さんが書かれた『レイヤー化する世界』や、平野啓一郎さんの『私とは何か ー「個人」から「分人」へ』に描かれている概念を理解すると、きっともっと見えてくる。僕らの世界は平たい一面ではなく、複数の面がレイヤーのように重なっている。あるいは対面する相手によって違う自分を演じる本能があり、対人関係の数だけ自分という人間が別々に存在する。そんな考え方だ。

自分のことをキーワードで表現する時に、どんな言葉が浮かぶかというと、マラソン、ベジタリアン、自然食品、IT、マーケティング、ライフコーチ、ファッション、ハワイ、ロサンゼルス、日本、アップル(製品)、独身(一応…。え?)などなど、まるで脈絡ないものが連なっていく。

友人Aとはその内のいくつかを共有しているし、Bさんとはまた別なものを共有しているけれど、僕らは自然に目の前の人によって人格を少しだけ変え、違うレイヤーを複雑にからめながら創りだした「自分」を投射していたりするようだ。

そのすべてを知るのは、実はフェイスブック。僕の個人情報をほとんど知り、交友関係を知り、今どこにいるかも知り、どんなプロフィールの人と、どこで何をしたかもデータとして持っている。僕が押している「いいね!」が、毎日の「アンケート」になっていて、今どんなことを考えて、何に賛同し、何に関心を示しているのかも知っている。複雑である僕という人間を最も俯瞰して見れるのは、彼ら以外にないかもしれない。

どこまでアルゴリズムの精度が細かく正確なのかはさておき、焦点の合った広告の理由も理解できてきそうだ。

ちなみにですね、最近私が買ってしまったのは、こちらのジーンズです(笑)。ちょうどマラソンの練習の成果で1サイズ小さいパンツが必要だったので、ついつい色違いで何枚か…。セール品は一枚20ドルだったし…、今だけ30ドルオフってコードもあったし…。都会に住むようになって少し服もアップデートする必要があったのだ。そう、良いお買い物でしたよ。

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 それと、先日から結構出てきて、魅力的で困ってしまっているのが、近々売りだされるというこのバッグ。ビデオもシンプルだけど商品を細かく見せてくれて、良くできているのがわかるのですよ。写真よりビデオの方がオススメ。

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なんで今、こういうのを探してたのを知ってるの?と疑問に思うほど、潜在意識に働きかけてくる、このオススメ機能。真剣に考えると怖い、と思ったりすることなんだろうけれど、僕は結構こういうの便利でいいじゃん、とのん気に思ってしまう方だったりするようだ。