もし今日が最後の一日だとしたら。友人の突然の不幸に想う

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新年早々、驚くほど大きな事件がありました。

暗くなりがちな話ではありますが、こういうことを考えるのが、ライフコーチの真髄でもあります。せっかくの機会なので、共有させていただくことにします。

ロサンゼルスの土曜の夕方、ハワイに遊びに行っている日本の親友(女性)から動揺した声で電話が入りました。

アンチ電話派の私は、普段は鳴っても出たりしないのですが(すみません)、たまたま仕事中で、目の前に立てかけておいた携帯に表示された番号が日本のものだったので、思わず家のことが頭に浮かんで、出たのです。

それは家からではなくて、ハワイにいる親友からだったわけですが、内容は、旦那さん(こちらも親しい友)が夜中に突然吐いて、苦しんでいるので救急車で運んで、今、S病院にいる、と。

(その時点で、夜が明けて午後の真ん中辺りです)

でも、どんどん様態がひどくなって、ICU(集中治療室)に移された。日曜日の帰国なのに、どうしよう。ハワイにいるはずの友人にも連絡が取れないで困っている…。

相当動揺していて、声が普通ではなく。普段、しっかりした彼女がこんな状態になるなんて、様態がそんなに悪いのかと、こちらもドキドキしました。

しかし、こちらはあいにくロサンゼルスにいるわけで、ハワイにいたら何だってしてあげられるのですが、彼女に変わって、彼女が連絡が取れないと言っている二人の友人に連絡しました。

すると、ちゃんと連絡が取れました。よっぽど動転していたか何かなのでしょう。

彼らに事情を話しましたが、この時点では「心配だね、ちょっと様子、見てくるね」という感じで、旅先だから、ハワイだから、きっと慌てちゃってるんだね、というくらいに、実は、この時点では、皆が少しだけ軽く構えていました。

でも、それから数時間後、友人から来たテキストにこんな文字があって、こちらが震えてしまいました。

「ちょっと状況は厳しいようです…。詳しいことはまた…

うわ、そんな状態で、放っておかれても、こちらも困る。ドキドキしてテレビも本も集中できません。

さらに数時間後、またメッセンジャーが鳴りました。

「血圧が下がり、臓器不全で危篤状態です…」

英語で「Critical condition」。そして、生存の確率は2~3%である、と説明されたそうです。

後で聞くと、腸にもともと血栓があったらしく、それが原因になったということのようですが、その時点ではそこまで詳しいことはわかりませんでした。

できることは、祈ること以外に、何もありません。寝たり、起きたり。変な夜を過ごしました。

そして、朝。再び、一晩中、息子さんにホテルで付き添っていてくれた友からメッセージ。

「力尽きて、永眠しました」

動転した電話をもらってから、ほぼ半日後。病院に担ぎ込まれてから、1日半。

一度も、目を開けることもなく彼は他界しました。

故人は、もともと同じ広告代理店で働いていた54歳。

私と同い年で、早くから独立してイベントプロデューサーとして活躍していました。

45歳でやっと授かった男の子も、まだ9歳。

奥さんの方もアラフィフ世代。今もばりばり働いている彼女ですが、小学生の男の子を抱えて、突如、ひとりになるとは。

バブルの時代以前から、ハワイが大好きなふたりでした。

都会好きで、ニューヨークやロンドンにしか興味がない私は「またハワイ?」といつも彼らをからかっていました。

なのに、そんな自分が、初めてのハワイでパートナーと出会い、あっさり移住をしてしまったのだから、皮肉でした。

彼らとは、ハワイで何度、会ったことか。パートナーも、彼らの結婚式とわざわざ時期を合わせて日本に行き、二次会で歌まで歌ったりして。

私のハワイでのMBAの卒業式にも、出席してくれました。

うちの両親と、パートナーと、彼ら夫婦ふたり。この6人で撮った写真は、私の宝物のひとつで、居間にいつも飾ってあります。

彼が大好きで仕方がなかったハワイで、こんなことになるなんて。それはあまりにも不可思議な偶然。

いったい誰が想像できたでしょう。

友人も(奥様)電話口で涙しながら、こう言いました。

「今回の旅では、いつもよりもいっぱい虹が出て、祝福してくれてるみたいだったんだよ。彼もそんな場所をちゃんと選んだのかもね……」

フライトを変更したり、遺体を日本に運んだり、日本の葬儀の手配をしたり、保険会社とやりとりしたり。

いろいろと手続きもあったのですが、すべてが、不思議なくらいに順調に進んだとか。

私はいつもライフコーチのセッションなどでも、「人生は長い。平均寿命はどんどん伸びていて、自分たちが100歳以上生きる可能性はとても高いのだから、人生を長期スパンで考えないと…」なんて話をしています。

そのことはたぶん間違いなくて、60歳定年後、悠々自適な生活が待っているというような、かつての幻想はもうなくて。

そのために「準備」をしておくべき、とは信じています。

ただ同時に、人生が、いつ終わるかなんて予測などできないという事実もこのようにあります。

だから、「今を生きる」こと、悔いなく、一瞬、一瞬を大切に生きることは、とても大事だということですね。

スティーブ・ジョブス氏が、こんな風にスピーチで話したことは有名になりました。

『If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?

And whenever the answer has been “No” for too many days in a row, I know I need to change something.

もし今日が人生最後の日だとしたら、今日これからやろうとしていることをやりたいだろうか?

「No」という答えが幾日も続いたら、私は何か変える必要があると知るのです』

決して刹那的になることはないのですが、意識的に生きること。

すべてにおいて、自らの確かな選択のもとに生きること。

そのことの重みを、あらためて噛み締めています。

悔いがない、って、でも、どんな風に生きればいいのでしょうか。

かつての自分も、「仕事」と「プライベート」というふたつの局面からしか人生を見つめることがなくて、ちょっと仕事時間を減らせばライフ充実!みたいに単純に思っていました。

でも、ライフコーチに出会って、ライフプランという万能ツールを授かって、そこにある重要項目をベースに人生を見つめ直すということをしてからは、ガラリと変わりました。

自分らしい生き方とは何か。

後悔しないために何を意識するべきか。

そんなことを考えるきっかけになれば、と思い、オンライン講座ではじめて公開した、私なりの人生の重要10項目をブログでも語っています。

よろしかったら、参考にして、「今」を見つめ直してみてください。

人生を多面的に見つめ直すための「10の重要項目」
あなたの人生はもっとキラキラ・ワクワクしたものになる