市販のものが甘すぎるので、ヘルシー稲荷ずしを作ってみた

inarizushi

はじめに言っておきます。完成品の写真がありません…。Oh, my God! iPhoneの中を見て、愕然。撮ったと思ったのに、忘れていました。時間ぎりぎりに完成して、そのまま出かける準備してしまったので、うっかり忘れていたようです。

そうだ、会場で並べた時に撮ったはず…と思ったら、器のフタをしたままでした…。左下の青いフタしたガラス容器に入っているのが、僕の作品です。他の方も稲荷をお持ちになり、すっかり、かぶっております…。

というところからのスタート。

僕はなぜだか稲荷ずしが大好きです。あのサイズ。あの感触。あの食感。あの味。甘くて、ほんのり醤油が効いた汁がほんのり滲み出る香ばしいお揚げ。柔らかく、そして重量感あるご飯。酢飯も酸っぱくなく、甘くなく。

ハワイでもロサンゼルスでも、ポットラックパーティによく持ち寄る方々がいて、手作りのそれは、とても美味しかったりします。一緒についている紅しょうがや、時には、中が混ぜご飯になっていて、その人なりのオリジナリティが生きていて、これ、全部お持ち帰りしたい…と思うほど。皆で分けて食べるものなのに、ひとりでふたつもみっつも食べてしまったりするのです。

しかし、お店で売っているのは最近ちょっといけません。お弁当で有名な日系スーパーさんで買うことがありましたが、どう贔屓目に見ても「甘すぎ」。外側の油揚げも、中のご飯も、やたらと甘い。まるでデザートのよう。ヘルシー志向のこのお店でさえそうなのだから、そうじゃないところで買おうものなら、まるでキャラメルかと思うほどに甘い状態のお稲荷さんもあるのです。自分の味覚が変わったのか、人の味覚が濃い目に傾いているのか、その両方か。

ポットラックのお誘いを受けた時、また稲荷ずしのことを思いました。そして、よし、ならばいっそ自分で作ってみようと思い立ちました。誰でも簡単に作れるレシピはあちこちに転がっています。人の作ったものが甘すぎるのならば、甘くないのを自分で作ればいい。中身は有機玄米にしたり、砂糖だって白い精製糖ではなくて身体に優しいものにしたり、出汁も化学調味料や添加物が入ったものではなく、昆布とシイタケで自然に作ったもので作ったら、どれだけ美味しいか…。

と思って基本のレシピを検索するも、出てくるのは「市販のすし酢の素」や「めんつゆ」を使った簡単料理がほとんどで愕然。せっかく自宅で作るのに、わざわざ添加物たっぷりの素材を使う気にはなりません。

和食なんて、複雑なことをしなくても、醤油と上質なみりんと酒と塩と出汁(マクロビの場合は昆布とシイタケベース)があれば、何でもそれなりの味になります。どうしても甘みを足したければ、アガベシロップでもいいし、てんさい糖でもいいし、有機のブラウンシュガーでもいい。

ということで、自分でやってみた、オーガニック&ヘルシー・バージョンです。せっかくなので、ひじきやこんにゃくも入れてみました。

inari recipe

  1. だし汁を用意。浄水器からの水をたっぷり入れた容器に、昆布と干しシイタケを入れてひと晩、冷蔵庫に入れておく
  2. 油揚げもなるべく自然素材だけしか使ってない良いものを手に入れる。ざるに並べて熱湯をかけて両面の油抜き
  3. 半分に切って、袋状に開ける。(不器用な僕は3枚位、破いてしまいました…。それでも強引に使いました)
  4. だし汁、添加物の入っていない有機醤油、そして有機ブラウンシュガーを入れて煮立てた鍋に油揚げを入れて、汁が少なくなるまで煮からめる
  5. 有機玄米は普通に炊いて、ボウルやバットに出して少し冷ましておく
  6. すし酢は、だし汁少々と、純玄米酢などの上質で添加物の入っていない酢と、有機ブラウンシュガー少々とシーソルトを混ぜて作る。適当にやったら、簡単にそれなりの味のものができました。何ごとも実験。右上の写真です
    (こんな簡単にできるものを、なぜいちいち危なっかしい市販のもので代用しなくてはいけないのでしょう、と??がいっぱい浮かんじゃいました…。ま、自分も「難しいもの」と勝手に思い込んでいましたからね。思い込みなんでしょう。)
  7. ヒジキとにんじんとこんにゃくの煮物を普通の味つけで作る。汁がない状態まで煮詰めて覚ましたら、玄米に混ぜておく
  8. すし酢をまぜご飯にかけ回して、切るように混ぜる
  9. ご飯を小さな俵状にして、ぎゅっと握って用意
  10. 冷ました揚げを、汁をきゅっと絞って取り出し、袋を開いて俵状のご飯を詰めて、たたんで蓋をする ⇒ 完成~!

告白すると、作っているときは9番の作業をすることを知らなかったので、スプーンでご飯をすくっては、ポロポロこぼれるなあと困りつつ、揚げの袋の中に少しずつ入れて、指でぎゅうぎゅうと押し込んでいました。その過程で何枚か破きました。あと、汁から揚げを出して絞るときも、力加減が分からなくて、そこでも破きました。雑な男の料理です(笑)。

途中で破けたものを試食しましたが、揚げの味が少し薄過ぎ。もう少し醤油を足しても良かったかな。ご飯のすし酢ももっと酢や塩の味を効かせても良かったのかな? そうやってだんだんと濃い目の味になっていくのかもしれないですね。今回は、もう遅いので、そのまんまユルユルの袋詰め混ぜご飯的稲荷ずしを持って行きましたが、「これはこれで美味しい」とお褒めいただきまして、会場でもすぐになくなりました。

「有機玄米と有機ブラウンシュガーで作ったヘルシー稲荷」と、自分でPOP広告的なものを作っていったので、そのせいもあって、はけたのかもしれません。ヘルシーグループの集まりだったので、良かったです。現場での広告、大事です(笑)。

と、こうやって自分で工夫しながら作る料理って、楽しいですよね。和食は、何だかミステリーな感じが漂うわけですが、やってみれば、ごく少ない調味料でそれなりの味が出ます。市販のものに頼らなくても、自分が安心して身体の中に入れられるもので十分。物足らないなあと思う時は、添加物にならされているだけかも、と疑ってみてもよいかもしれません。本来の味覚を取り戻す意味でも、添加物を徹底拒否する期間をもうけてみるのもオススメです。

よし、近いうちにまたチャンレジして、一気に稲荷ずしマスターになってしまおう~。(その時は、完成品の写真を忘れずに…!)